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2025.06.24
前転のコツはある?うまくできない原因や練習方法についてご紹介!
マット運動の中で一番はじめの基本的な技は前転です。
前転は、「でんぐりがえし」とも呼ばれ、つい簡単に出来ると思ってしまいますが、マット運動が苦手で前転がむずかしいと感じるお子さんもいます。
前転をマスターするためには、いくつかのコツがあります。
前転ができなくてお悩みのお子さんや保護者の方は、ぜひこの記事を読んで前転の安全な練習方法などを参考にしてみてくださいね!
前転がうまくできない原因とは?良くある失敗パターン
マット運動の技の中で一番はじめの基本的な技である前転は、小学校の授業でも取り組みます。
前転はマット運動の応用技の基礎になるため、前転ができないことで「マット運動自体が苦手だ」と思い込んでしまう子も少なくありません。
しかし、前転がうまくできないお悩みには、必ず原因があります。
なぜそのようなミスが起こるのか、良くある失敗パターンをご紹介しますので、お子さんの状態と照らし合わせてみてくださいね。
原因①:頭から突っ込んでしまう
初心者が最もやってしまうミスの1つで、あごを引かずに前を見たまま回ろうとしてしまう失敗例です。
頭のてっぺんがマットに突き刺さった状態になり、回転力がつかず、前に回ることができません。
さらに、頭から突っ込んでしまうことで首を痛めてしまうリスクもあります。
原因②:手のつき方が不安定
手の付き方が不安定だと、身体のバランスが崩れやすいです。
手の付き方が広すぎたり、狭すぎたりすると、左右にバランスが崩れてしまい上手に回ることはできません。
手は肩幅にまっすぐに手をつくことが前転の大事なポイントです。
原因③:恐怖心が強い
前転に対して苦手意識を持ってしまい、恐怖心が強いとうまく回れないこともあります。
「できないから怖い」と思ってしまわないように、お子さんが「これだったらできるかも!」と思えるような小さな成功体験を積み重ねて、自信をつけてあげることが大切です。
原因④:回るタイミングが早すぎるor遅すぎる
回るタイミングのズレによって、うまく前転ができないことがあります。
早すぎる場合は、勢いをつけすぎていたり、フォームの意識が強すぎて、重心移動が速くなってしまうことが原因です。
反対に遅すぎる場合は、前転に入る準備の段階で動きが遅れたり、勢いが足りないことが原因と考えられます。
前転の正しいやり方
前転の正しいやり方には、前転の基本の流れを理解することが重要です、正しいやり方を紐解いていくことで、前転マスターにつながります。
ここでは前転の正しいやり方を詳しくみていきます。
ステップ①:手を床につける
まずはじめに、足は肩幅程度に開いてしゃがみます。
手は体の前で床につけ、指をしっかりと開いて、体を安定させて支えるようなフォームになります。
ステップ②:あごを引いて、背中を丸める
あごを引いて、背中を丸めながら、お尻を高い位置に持ってきます。
頭頂部より少し後ろの部分を床に付け、手で無理やり押さずにゆっくり回りましょう。
おへそを見るようにして背中を丸めると回転力がついてスムーズに回れるようになります。
ステップ③:回転中は太ももをお腹にくっつけるイメージで
回転が付いたら、足はしっかりと曲げ太ももを抱えるような姿勢になります。
回転中、手は押しこまずに支えるだけでOKです。
床から自然に手が離れるのを待ちましょう。
ステップ④:かかとをおしりに引き付ける
手が床から離れて回転の後半に入ったら、かかとをお尻に引き付けるイメージで勢いを付けます。
上半身を起こすための回転力がつきます。
お尻に引き付ける動作と合わせて足の裏で床を踏みしめます。
ステップ⑤:立ちあがってフィニッシュ
床を踏みしめる動作で勢いをつけて、両手を前に出して立ちあがってフィニッシュ!
両手を前に出すことで、前への勢いが相殺されてまっすぐ立つことができるようになります。
しっかり体を起こして立ち上がることができれば完璧です!
前転がうまくなる5つコツ
前転は、先ほどのやり方の流れを抑えることで徐々にできるようになりますが、早く・うまくなるには、5つのコツがあります。
コツをつかんで、ひとつずつクリアしていくことで、前転は上達していくでの、コツを意識して、前転マスターを目指しましょう。
コツ①:手は肩幅でまっすぐつくことを意識する
手は肩幅に開き、まっすぐにつくことを意識しましょう。
手の付き方で、体の重心のバランスが変わってしまいます。
前転のはじめのフォームの段階で、まっすぐに手を出すことで、体重がしっかり前に乗ることが重要なポイントです。
これらが出来ることで、より回りやすくなります。
コツ②:あごを引いて、背中を丸める
手を床に付けた後は、あごをしっかり引いて、背中を丸めましょう。
イメージとしては、「ダンゴムシ」のように背中を丸めます。
背中を丸めることを意識し、頭のてっぺんではなく、後頭部から背中にかけて転がります。
これをクリアすることで、首を痛めるなどのけがを抑止できることにもつながります。
コツ③:お尻の高くして、おへそを見る
あごを引いて、背中を丸めた後、次は回ります。
その際にお尻の位置を高くすることで、頭のつく位置に余裕ができ、しっかりとおへそを見ることが出来ます。
おへそを見ることを意識することで、より回りやすくなります。
コツ④:回転する速さを意識する
回転する速さを意識しましょう。
お尻の位置を高くすることで、前に体重が乗り、回転する速度が上がって結果としてうまく回れるようになります。
前転をマスターするには、回る速さも重要なポイントです。
コツ⑤:手を使わずに起き上がる
技の最後には、手をあげてポーズを取り、フィニッシュになることが理想ですが、大事なのは起き上がりで綺麗に見せることです。
最終的には手を使わずに起き上がることで、綺麗な前転になります。
最後のかかとをお尻に引き寄せる動作で立ち上がる練習をしてみましょう!
自宅でできる前転のためのトレーニング
自宅でも安全に前転を練習するためのトレーニング方法をご紹介します。
少しずつ練習を積み重ね、成功体験を繰り返して自信をつけることで、学校の授業でも苦手意識を軽くしてマット運動に取り組めるかもしれません。
前転はマット運動の基礎でもあるので、これらのトレーニングは日常的に取り組むと良いでしょう。
前転のためのトレーニング①:柔軟運動
回転の動作をスムーズにする際、首・背中・股関節の柔軟性が重要です。
特に初心者や運動不足の方には、柔軟運動は効果的です。
体の柔軟性を高めることで、前転がよりスムーズになります。
首は、ゆっくりと時計回りと反時計回りにまわしましょう。
右手をあげて頭の上を通り、左耳の上にそえて、ゆっくりと首を右側に倒して首筋をのばします。
左も同様です。
背中は、仰向けに寝て両膝を胸に引き寄せ、腕で抱え込んで背中を丸めましょう。
これは「だるまさんポーズ」と呼ばれ、背中を丸めるということが身に付きます。
また、四つん這いになって背中を丸めたり反らせたり、猫のポーズを行うことで、背骨の柔軟性が高まりますよ。
股関節は、床に座り、左右の足の裏を合わせましょう。
膝を上下に動かしたり、背筋を伸ばしたり、上半身を前に倒すことで、しっかりと股関節の柔軟性が高まります。
この際、深呼吸をしながら行うことが大切ですよ。
前転のためのトレーニング②:ゆりかご
ゆりかごは、丸まった姿勢を保ち、後ろに転がって戻る動作のことです。
回転の感覚と、起き上がる際に使うお腹の力を意識することができます。
ゆりかごでは、前転の形を自然に体で覚えることができ、背中で回る感覚や姿勢の安定感をつかむための動きにつながります。
前転の最後に立ち上がることが難しいお子さんにぴったりの練習法です。
前転のためのトレーニング③:ひよこ歩き
ひよこ歩きは、おしりを付けずに低い姿勢で移動するトレーニングで、しゃがんだまま歩くことで、前転の姿勢を保つ力を養う運動です。
しゃがむ姿勢が苦手なひとつの原因として、足首の硬さが考えられます。
ひよこ歩きでは、かかとは床に付けるように意識しましょう。
そうすることで、足首がほぐれて、前転の最後で立ち上がりやすくなるという効果があります。
前転のためのトレーニング④:背倒立から立ち上がる
背倒立は、背中を床に付けて足先から腰を地面から離す動作です。
前転の着地の感覚を身につけるのに役立つ練習法です。
背倒立の練習を積み重ねることで、きれいな足の使い方や、立ち上がり方につながります。
背倒立からの立ち上がりを成功させるには、勢いをつけてなるべく早く立ち上がることが大切です。
なるべく手は使わずに、足をおろす時にはひざをすばやく曲げるようにしましょう。
恐怖心がある場合には、怖がらないために声掛けする
前転ができない理由として、お子さん自身の恐怖心が考えられます。
「回れなかったらどうしよう」「失敗するのが怖い」これらの気持ちを克服するためには、お子さんが前転の練習がやりやすい環境を整えると同時に、周囲の大人の声掛けが大切です。
例えば「ゆっくりで大丈夫だよ」「今のできたところすごいね」「途中で止めても大丈夫だよ」「今のところ一緒にやってみようか」など、お子さんが安心して自分のペースで取り組めるように、無理をさせずに小さな成功体験を積み重ねて自信につなげることで、苦手な前転に対して前向きに取り組むことができます。
声掛けの工夫ひとつで、お子さんは安心して自信をつけていけるはずです。
前転のコツはある?うまくできない原因や練習方法についてご紹介!|まとめ
この記事では、前転のコツやうまくできない原因について解説してきました。
前転は、マット運動の基本的な技で、前転をマスターすることで、その後の後転・開脚前転・伸膝前転にもつながります。
自信をもつことで挑戦してみようという気持ちが芽生えます。
正しいやり方とコツを参考にして少しずつ練習を重ねていくようにしましょう!